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白と黒の色の多さは祖母に教わった
トレーナー事件以来、色にものすごく興味をもった。その後、祖母から白と黒の色の多さのことを聞いた時にも驚いた。さすがに白と黒は一色と思っていたが全く違った。絵の具の白、画用紙の白しか知らなかったが、それ以来、街にあふれる白の色を注視するようになった。
白い車の塗料の裏に赤や青、茶色や緑の色が見えるようになった。赤い車の後ろにも黒や黄や茶など町に走る
車の色を勝手に判断してメーカーごとに分類して面白がっていた。そして二十歳前ごろには、工業的な色ではなく、日本の古来からある草木染の色のことを知り、分厚い辞典まで買ってしまった。
私の知っている色の分類ではなく、何色とも分類されない色があり、それぞれに日本の植物や動物、自然現象
などの名前があり更に興味を持った。このことは後にやきものの仕事をする際に大きな意味があったと思う。
ただ、父と私の判断の境目が違ったように、この世界には私なんかよりはるかに色を見分ける能力を持った方がおられ、私の境目もどうなのか気になるところである。
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